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最終更新日:2024年4月1日公開日:2023年9月20日 Contents1. はじめに2. 導電性接着剤/銀ペーストとは3. 導電性接着剤の使い方4. 熱硬化タイプの導電性接着剤4.1. 熱硬化タイプのTKペースト4.2. 熱硬化タイプの導電性接着剤の使い方5. 乾燥タイプの導電性ペースト5.1. 乾燥タイプのTKペースト5.2. 乾燥タイプの導電性ペーストの使い方6. よくあるご質問7. 関連記事/製品 はじめに 昨今、注目を集めている導電性接着剤/銀ペーストですが、使い方を間違えると十分な性能が得られないことがあります。 このページでは熱硬化タイプと乾燥タイプを例に、[解凍]、[洗浄]、[塗付]、[硬化]の手順と気を付けるべきポイントを紹介しながら導電性接着剤の使い方を解説します。 導電性接着剤/銀ペーストとは 導電性接着剤はその名の通り、電気を通す接着剤です。電気を通す成分として銀が含まれており、銀ペーストや銀接着剤などと呼ばれることがあります。 はんだ付けができない金属や樹脂にも接着することができるため、様々な用途で使用されています。 近年は耐熱性の低いフィルムや樹脂を使用した製品が増えているため、はんだの代わりとなる導電接着の手段として使用が拡大しています。このページでは化研テックの開発する導電性接着剤TKペーストシリーズを例に、導電性接着剤(銀ペースト)の使用方法をご紹介いたします。 TKペーストの製品紹介 導電性接着剤の使い方 熱硬化タイプ 溶剤乾燥タイプ よくあるご質問 熱硬化タイプの導電性接着剤 加熱による樹脂の硬化反応を伴って接着するタイプの導電性接着剤です。「熱硬化タイプ」や「加熱硬化型」などと呼ばれます。導電性接着剤の中でも接着強度が高く導電性も良好です。 特に、耐熱性にも優れるエポキシ系樹脂を用いたものが代表的です。100℃程度の加熱ができる部材であれば、エポキシ系熱硬化タイプをお勧めします。 熱硬化タイプのTKペースト 品名 CR-2800 CR-5200 CR-3520 特長 低温硬化 低温硬化低抵抗接着 耐熱性良好 用途 ア―スシ―ルド 電子部品接着 ダイボンディング 樹脂 エポキシ エポキシ エポキシ 比抵抗 6×10-3Ω・cm 2×10-4Ω・cm 4×10-5Ω・cm 伝熱特性 ― ― 20W/m・K 硬化条件 90℃×60分 100℃×60分 130℃×30分+180℃×60分 保管条件 冷凍(-10℃以下) 荷姿 10g(5cc)シリンジ 10g(5cc)シリンジ 5g(3cc)シリンジ TKペーストの製品紹介 熱硬化タイプの導電性接着剤の使い方 [解凍]冷凍された導電性接着剤を解凍します。密栓したまま、室温で30分以上放置し解凍してください。開封前に容器に付着した水滴を拭き取ってください。 解凍は室温で行います。熱水、温水、ホットプレート、オーブン、ドライヤーなどの強制加熱をすると容器が急に加熱されて破裂することがあります。 解凍時の結露が接着剤に混入しないように注意してください。最初にふたやキャップを開けてしまうと結露が容器の中に入ってしまい、接着剤が使えなくなることがあります。 [洗浄]接着剤を塗布する部分をアルコールやアセトンで洗浄します。 フラックスや油分があると十分な導電性や強度が得られません。 洗浄剤は完全に乾燥させます。洗浄剤が塗布する部分に残ったままではうまく接着できないことがあります。 [塗付]過不足なく適正量を塗布します。ディスペンサーを用いると正確に塗布できます。 使用するニードルの内径は接着剤にあった適切なものを使用します。小さすぎると詰まりの原因になることがあります。 塗布後は速やかに恒温オーブンで硬化させます。塗布後に長時間放置しすぎると硬化不良となり十分な性能が得られないことがあります。 作業環境の温度や湿度により性能に影響することがあります。作業温度は25℃以下が望ましいです。 [硬化]熱硬化タイプの導電性接着剤は加熱硬化することにより導電性が得られます。 恒温オーブンを使用して、接着剤ごとに設定された推奨硬化条件で加熱します。 加熱は一定の温度が維持できる恒温オーブンを使用します。ホットプレートやドライヤーなどでは均一に加熱できず、十分な性能が得られないことがあります。 硬化する状態は温度、時間、塗布量、オーブンへの投入数量などで変わります。導電性接着剤を使用する上で最も多いのが、硬化条件が適切でないために起こるトラブルです。実際に使用する設備や材料で事前に実験し、最適な硬化条件を検討することが重要です。 乾燥タイプの導電性ペースト ペーストに含まれる溶剤成分が揮発し、乾燥・固化すると導電性が現れます。熱硬化タイプに比べ強度は高くありませんので、ねじ止めなど別の接合方法と併用して使用されることが多いです。 常温で使えるため、極端に耐熱性がないものへの使用が適しています。 乾燥タイプのTKペースト 品名 CN-7120 CN-7122S 特長 常温乾燥 ゆっくり乾燥 用途 ア―スシ―ルド 樹脂 熱可塑性樹脂 比抵抗 5×10-4Ω・cm 伝熱特性 ― 乾燥条件設定温度投入目安設定温度投入目安 25℃60分25℃120分 40℃10分40℃20分 60℃5分60℃10分 保管条件 冷凍(-10℃以下) 荷姿 15gアルミチュ―ブ TKペーストの製品紹介 乾燥タイプの導電性ペーストの使い方 [解凍]冷凍された導電性ペーストを解凍します。密栓したまま、室温で30分以上放置し解凍してください。開封前に容器に付着した水滴を拭き取ってください。 解凍は室温で行います。熱水、温水、ホットプレート、オーブン、ドライヤーなどの強制加熱をすると容器が急に加熱されて破裂することがあります。 解凍時の結露が接着剤に混入しないように注意してください。最初にふたやキャップを開けてしまうと結露が容器の中に入ってしまい、ペーストが使えなくなることがあります。 [洗浄]ペーストを塗布する部分をアルコールやアセトンで洗浄します。 フラックスや油分があると十分な導電性や強度が得られません。 洗浄剤は完全に乾燥させます。洗浄剤が塗布する部分に残ったままではうまく接着できないことがあります。 [塗付]過不足なく適正量を塗布します。ディスペンサーを用いると正確に塗布できます。 使用するニードルの内径はペーストにあった適切なものを使用します。小さすぎると詰まりの原因になることがあります。 作業環境の温度や湿度により性能に影響することがあります。作業温度は25℃以下が望ましいです。 乾燥タイプの導電性ペーストは溶剤成分を揮発させることにより導電性が得られます。恒温オーブンを使用し、推奨条件で乾燥させてください。 加熱は一定の温度が維持できる恒温オーブンを使用します。ホットプレートやドライヤーなどでは均一に加熱できず、十分な性能が得られないことがあります。 乾燥状態は温度、時間、塗布量、オーブンへの投入数量などで変わります。導電性ペーストを使用する上で最も多いのが、乾燥条件が適切でないために起こるトラブルです。実際に使用する設備や材料で事前に実験し、最適な乾燥条件を検討することが重要です。 よくあるご質問 製品情報 導電性接着剤のよくあるご質問 近年は耐熱性の低いフィルムや樹脂を使用した製品が増えているため、はんだの代わりとなる導電接着の手段として使用が拡大しています。このページでは化研テックの開発する導電性接着剤TKペーストシリーズに寄せられる、よくあるご質問をまとめて紹介しております。 関連記事/製品 困ったときの解説ページ 導電性接着剤とは 昨今、ますます注目を集めている導電性接着剤。電気を流す仕組み、導電性接着剤の種類、はんだや一般的な接着剤との違いから「なぜ導電性接着剤が必要なの?」といった点まで解説しています。 困ったときの解説ページ TK銀粉を使った導電性接着剤とは 化研テックの技術が光る!特殊形状銀粉を活用した、低銀・低比重タイプの導電性接着剤を解説しています。特殊形状をもつ銀粉って?銀の含有量が少なくても導電性を発揮する理由は?低銀だとどんなメリットがあるの?といった疑問を解説しています。 製品紹介 導電性接着剤 TKペースト 化研テックの導電性接着剤シリーズのご紹介です。化研テック独自の特殊形状銀粉を使用し、低銀濃度でも導通を確保できます。 製品情報 導電性接着剤 TKペースト CR-5200 モバイルやウエアラブル機器の進化によって、軽くて薄い樹脂やフィルムなどを使った部品が増えています。それらの部品は熱に弱いため、はんだが使用できない事例が増加しています。化研テックのTK PASTE CR-5200は低温硬化型の1液エポキシ樹脂タイプとして、耐熱性が低い部品や回路の導電接着用として開発されました。特殊形状のTK銀粉を使用した低抵抗で信頼性にも優れた導電性接着剤を紹介いたします。 お問い合わせ 日本国外の方は英語ページでお問い合わせください。 ご不明な点やお問い合わせがございましたら、下記のフォームよりご連絡ください。 SDSやTDS、取扱説明書をご希望の方は「製品資料の送付依頼はこちら」からご連絡ください。 営業担当者にて確認の上、ご連絡いたします。 製品資料の送付依頼はこちら ‼ お問い合わせフォームからのセールス等は固くお断りいたします。送信いただいても対応いたしかねます。 ‼ JavaScriptがオフです。オンにしてアクセスして頂くと、問合せフォームが表示されます。 一覧に戻る
昨今、注目を集めている導電性接着剤/銀ペーストですが、使い方を間違えると十分な性能が得られないことがあります。 このページでは熱硬化タイプと乾燥タイプを例に、[解凍]、[洗浄]、[塗付]、[硬化]の手順と気を付けるべきポイントを紹介しながら導電性接着剤の使い方を解説します。
導電性接着剤はその名の通り、電気を通す接着剤です。電気を通す成分として銀が含まれており、銀ペーストや銀接着剤などと呼ばれることがあります。 はんだ付けができない金属や樹脂にも接着することができるため、様々な用途で使用されています。
近年は耐熱性の低いフィルムや樹脂を使用した製品が増えているため、はんだの代わりとなる導電接着の手段として使用が拡大しています。このページでは化研テックの開発する導電性接着剤TKペーストシリーズを例に、導電性接着剤(銀ペースト)の使用方法をご紹介いたします。
TKペーストの製品紹介
加熱による樹脂の硬化反応を伴って接着するタイプの導電性接着剤です。「熱硬化タイプ」や「加熱硬化型」などと呼ばれます。導電性接着剤の中でも接着強度が高く導電性も良好です。
特に、耐熱性にも優れるエポキシ系樹脂を用いたものが代表的です。100℃程度の加熱ができる部材であれば、エポキシ系熱硬化タイプをお勧めします。
ペーストに含まれる溶剤成分が揮発し、乾燥・固化すると導電性が現れます。熱硬化タイプに比べ強度は高くありませんので、ねじ止めなど別の接合方法と併用して使用されることが多いです。 常温で使えるため、極端に耐熱性がないものへの使用が適しています。
日本国外の方は英語ページでお問い合わせください。
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