モバイルやウエアラブル機器の進化によって、軽くて薄い樹脂やフィルムなどを使った部品が増えています。それらの部品は熱に弱いため、はんだが使用できない事例が増加しています。 化研テックのTK PASTE CR-5200は低温硬化型の1液エポキシ樹脂タイプとして、耐熱性が低い部品や回路の導電接着用として開発されました。特殊形状のTK銀粉を使用した低抵抗で信頼性にも優れた導電性接着剤で、すでに多くのモバイル製品に採用されています。 | ||
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特長 | 低温硬化・低抵抗 | ![]() |
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バインダー | エポキシ樹脂 | |
硬化条件 | 100℃×60min | |
比抵抗 | 3×10-4Ω・cm | |
粘度(@25℃ 5rpm) | 30Pa・S | |
ポットライフ(@25℃) | 25時間 | |
保管条件 | -10℃以下 | |
容器 | 10g入り(5ccシリンジ) |
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■カメラモジュール ■ワイヤレスイヤホンなどのウエアラブル機器 ■センサーの内部電極 ■フィルムデバイスの部品実装 |
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導電性接着剤ははんだと異なり接続部の界面に接触抵抗が存在します。比抵抗(接着剤そのものの抵抗)が低くても接触抵抗が高い場合、回路全体の抵抗値が増加します。 TK PASTE CR-5200は、特殊形状のTK銀粉の効果によって接触抵抗が大幅に下がり、極めて良好な導電性能を発揮します。 | |
SUS316Lとの接触抵抗![]() ![]() |
接着剤と部材の界面で存在する抵抗。上のグラフは右の写真のように各導電性接着剤でSUS316L板を接着し抵抗値を測定した結果。 特にステンレスは表面に不動態被膜があるため接触抵抗が悪化しますが、 CR-5200は導電性が良好です。 ![]() |
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湿度が高い環境で異種金属が接触すると電子の移動による金属腐食が発生します(電位差腐食、ガルバニック腐食などと呼ばれます)。 導電性接着剤には銀(Ag)が含まれており、接着する素材によっては高温高湿試験を行うと金属腐食による導電性や強度の悪化が起こることがあります。特に電子部品の端子には、はんだ付けするために錫(Sn)を使用することが一般的ですが、錫は銀との電位差が大きいため金属腐食が起こりやすい組み合わせであり注意が必要です。 TK PASTE CR-5200は、特殊形状のTK銀粉によって金属腐食の進行を防ぎ、長期間の高温高湿試験でも良好な導電性を維持します。 |
![]() 異種金属の接触による腐食(ガルバニック腐食) |
![]() 金(Au)端子上にSn導線を導電性接着剤で固定し、 高温高湿試験機に投入後に各時間ごとの抵抗値を測定した。 |
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